吃音(どもり)改善についての話
吃音・どもり※についての話です。
※『どもり(どもる)』とは本来「放送禁止用語」にあたりますが、あえて「吃音」・『どもり(どもる)』を併用して発言・記述しています。
悩まれている本人にとって、吃音も『どもり』も同じ症状を表す言葉に違いはなく、同じ経験をしてきた先生の体験からも、あえて『どもり』という用語を使わせてもらっています。
ご了承下さい。
吃音、どもりに共通するポイント
吃音の人の心理面には共通する特徴が多い。
まず早く咳き込むように一気に話そうとする。
なぜかというと、いつまでも恥をかきたくないために自分で追い打ちをかけてしまうからだ。
私(岩波)も同じ吃音の経験をしたことがあるから、その苦しさや、心理状態、なぜどもるのかよくわかっているつもりだ。
吃音のパターン 第一音に力が入る、呼吸の乱れ、
吃音のパターンの1つに、第一音に、異常に力が入るという特徴がある。
例えば「おはよう」と言葉に出すのに、第一音『お』にものすごく力みが入る。
そして「お、、お、お、お、はよう」と第一音に異常にウェイトがかかる。
それでどもってしまうパターンが多い。
もう一つ。
普通、会話や声というのは、吐く息に音声が乗って言葉として出る。
みんな意識していないけれど、「おはよう」「こんにちは」を誰もが息を吐く時にやっている。
実際にやってみるとわかるはずだ。
誰も息を吸う時に言葉を発せない。無理やり言葉を出してもつっかかる。
まあ、腹話術師ぐらいのプロになると話は別かもしれないけれど、普通に話すということには、そういう仕組みがある。
普段、呼吸を無意識にやっているから気づかないけれど、実際は吸っているときは声を出していない(出せない)。
しかし異常な意識のウェイトがかかると、吸うときに「お、お、お、おはよう」と発してしまう。
一種の会話や呼吸で溺れているような状態だ。
緊張して焦りに飲まれると、身体の各所に極度に力が入る。
そして、吸う息と吐く呼吸が乱れる。
そうなると、思ったように音声が出なくて、引っかかるようになる。
焦りがますます吃音を悪化させる
その時ますます焦る。
『なんとか恥をかかずに話さなくちゃ』『早く言葉を発し終わらせよう』とせきこんでしまう。
この吸う息のときに、言葉を発せようとしてしまうメカニズムがあるから、言葉が普通に出てこない。
そしてどもる行為につながってしまうことも、自覚する必要がある。
もっと言えば、「おはようございます、本日は・・・」という言葉を発するとき、それぞれのつなぎ目の第一声でどもるようになる。
ここでは、「お(おはよう)」と、「ほ(本日は)」で引っかかりやすくなる。
自分のペースで話せない時にそれはなる。
人間は、誰であろうと緊張すると、すべての動きがぎこちなくなるし、すぐに焦りの渦に飲まれるから、冷静さも吹き飛んでしまう。
「右手と右足が同時に出て歩いてしまう」なんて、よくある『緊張している人の描写』だ。
それと同じく、呼吸の乱れで、吐くときに音声が乗らず、ワンテンポ早く(もしくは遅く)、吸うときに音声を発してしまう。
これじゃあ、どもるのも当然だ。
しかし、「なぜだ?」「どうして!」「自分だけ・・・・」とますます焦りに心がやられてしまって、心理面において吃音が加速してしまう。
吃音は人間関係構築まで阻害する
吃音があるばっかりに友達関係も制限されるし、人間関係にも気がひけるようになる。
自分を出せないと楽しいことも少なくなり、ますます吃音や話し方の悩みに執着してしまう。
ただ一つの吃音の悩みや執着により、人生全体が重く立ち込める暗雲に包まれてしまう。
仕事や職場でも積極的になれない。
会話は人間関係を良好にするためについて回るという強迫観念から、恋人を作ることも諦め、絶望してしまう。
声を出したくないし、人前の発言、発表なんてもってのほかだ。
何も悪いことをしているわけじゃないのに、なぜそこまで別のことまでも悩まなければならないのか…。
しかし、この問題は執着がさらなる別の問題へと波及していくから、吃音への悪い執着はとらなければならない。
症状への執着がさらに吃音を悪化させる
悪循環の渦の中で、「恥ずかしいこと」「緊張しないようにすること」「変に思われないようにすること」への執着が異常に強まっていく。
それまでの苦しいマイナスの経験から、どうしてもそうなってしまう。
それは反射神経回路に組み込まれてしまっているから、いくら吃音矯正に努力しても、徒労に終わる。
生み出されるのは、焦りと絶望だけ。
だから、なるべく恥をかかないようにと喋ろうとするから、一気に話そうとしたり、終わらせようとする。
一気に話そうとすると当然スピードが早まる。
そうなるとまた、第一音にウェイトがかかるようになる。
呼吸も乱れる。
巨大な悪循環の渦にそうやって飲みこまれていく。
劣等感、コンプレックスの波紋が広がっていく
できれば話さなくてすむならば会話しないほうがいいし、ぼそぼそと話したり、どちらにしても会話に対してものすごく劣等感が生まれてしまう。
会話は、あらゆる社会のシチュエーションでしなくてはやっていけないこともあり、生きること事態が苦になってしまう。
会話のコンプレックスだけではなく、
自分という存在そのものへの自信喪失が広がっていく。
だからこそ「これさえなければ!」と強く念じるものの、逆に仇になり、ますます吃音に執着してしまう。
会話は異性・上司・同僚・部下・友人あらゆる場面で使わなくてはいけないという前提があるから、吃音は悩んでいる本人にはどの問題よりも重大だ。
どういう時に吃音が起きやすいのか?
他にも母音や子音の発音の方法によっても、どもりやすいパターンがある。
どもりやすい用語もあり、その場合は、外来語に置き換えたり、発しやすい言い換え語で代用したりする。
たくさんの細かいことがあるけれど、一度どういう時に吃音になりやすいか、精神分析して、認知したほうがいい。
吸うときに言葉を発しようとしていないか、第一音にどれだけウェイトがかかってしまっているかなど、録音機を活用して、認識してみよう。
自己客観視の重要性
脳は感情が溺れているときはなんにも役に立たない。
しかし、一度客観的に認識できるようになると、今までの劣等感や自己否定が、肯定感に変わっていく性質がある。
「ああ、これで悩むのも当然だよな」と思えると、焦りのパワーが静まってくれる。
そこから始めないと、悪循環から抜け出せない。
逆に言えば、脳の落ち着きを取り戻させることによって、はじめて克服につながっていってくれる。
追い打ちがかかった時吃音がひどくなる 冷静に客観的に自分を分析しよう
経験している人はわかるように、吃音がひどくなる条件とは、追い打ちがかかったときだ。
ということは、緊張する場面、うまく話さなくちゃいけないと思ってしまう場面、つまりプレゼンテーションや、本読みなど発表、強圧的な上司や、失敗しては大変まずい状況で、どもりが加速する。
そういう場面以外にも、ある人間を目の前にした時になりやすい。
せっかちな人だったり、苦手な人の前だと発症しやすい。
意識している異性の前でもなったりする。
心に負荷がかかり、追い打ちがかかる場面だったら、どんどん吃音の場面がそれだけ増えてしまう。
せっかちな人に「これはどんなんだ、答えろ!」という態度を出された時、「早く答えなきゃ!」という焦りと緊張で、空気が乱れる。
「しっかり喋らなきゃ」と必死で頑張るものの、第一音に力が入っているから、どもってしまう。
そして悪循環がまた始まる。
「ああ、こんな場面でどもったよな」「ああいう人間の前でひどくなるな」と追い打ちがかかった場面を分析して、なぜどもったのか、客観的にはっきり認識しよう。
もし器質的な面以外に吃音が生じるとしたら、心理面でどういう場面だったか、呼吸はどうなっているのか、分析して、脳に整理することから吃音改善は始まります。
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執筆者・編集者:Dream Art Laboratory 担当スタッフ |