Dream Art Laboratory


洗脳の恐怖 脳力は使えてこそ

洗脳の恐怖 脳の破壊、自我の崩壊

洗脳とマインドコントロールから自由になる

『脳を変える、心を変える』というとき、必ずついて回るのが、マインドコントロールであり洗脳だ。

洗脳は怖いもの、誰もが感じることだけど、では、なぜ洗脳はまずいのか?
洗脳では決して建設的な脳に変えることはできない、その理由は何か?
洗脳された人間が、実社会で、脳力を発揮できないのはなぜか?
脳がいい方向に変わるとしたら、それはすでに洗脳ではない、その理由は?

そんな洗脳と脳についての話です。

歴史上の洗脳とマインドコントロールの利用

洗脳は英語でbrain-washというけれど、超劇薬の洗剤で洗った洗濯物が、ズタボロになって着られなくなるように、洗脳で作りこまれた不自然な脳は、社会的にも全く使いものにならなくなってしまいます。

もし使えるとしたら、洗脳を行う組織にとって、都合良いロボットとしての価値一点でしかなくなる。
組織に対し、うるさかったり敵対していた人間を自分たちのイデオロギーに染まらせたり、一般人を従順なアンドロイドにしたり、あるいは、ひたすらお布施を貢がせるために、洗脳のテクニックを使う。

歴史上、共産主義者が、反体制派や共産主義に染まらない人間に対して、洗脳を行なっていたのは有名な話だ。
ナチスドイツのヒトラーもゲッベルスも、その手法を徹底研究し、ナチスのために洗脳技術を使っている。
さらには、それを研究して戦後の独裁者たちが洗脳を国民に対して使う。

カルト宗教、そして講義の洗脳とマインドコントロール状態

現在でも、カルト教団が妄信的な信者を作るために利用しているわけだけど、反社会的な存在となった教団が、テロ行為や集団自殺、あるいは集団リンチ、社会との軋轢摩擦を起こす例など、世界中どこでも洗脳による事件は発生している。

そういう狭義の誰もが連想する洗脳もあれば、実は、この資本主義社会の広告宣伝が、軽い洗脳となっているとも言える。
一般人にほとんど実害がない、あってしかるべきの細菌、雑菌、ばい菌、小さな虫を大げさに視覚化させて、人々の恐怖を過度に煽り立てて、それ専用の薬品、洗剤を買わせようとする手口はまさしく洗脳のテクニックだ。
まあ、そんなことをいっていたのではキリがないから、いわゆる狭義の洗脳がどうまずいのか、述べて行きたい。

洗脳とマインドコントロールの恐怖

洗脳の怖さは、一つは視野が狭くなってしまうということ。
人間には、主観的な脳と客観的な脳があって、バランスがとれている。

しかし、客観脳と真逆のものを洗脳で作り上げる。
広く柔軟に見る脳を極端に狭くさせ、ある目的に対して盲目的にさせる。
その目的が反社会的、非倫理的なものであったなら、恐ろしいことだ。

そして、自我とエゴを抑えこまれる。
自我や主体性を潰され、エゴを抑えこまれた人間は、その時点ですでに非健康的ないびつな存在になってしまう。
その観点から言っても、脳がダメージを受けてしまうことになる。
人間は自我があり、個性があり、主体的に行動できるからこそ、生きている実感があるのに、洗脳はそれを抹殺してしまう。

成功脳~洗脳やマインドコントロールから決して生まれない~

一方、成功する脳はどんなものかといえば、健康的・建設的・発展的で、柔軟性に富み、自由で前向きで開放感がある、想像力もある。
客観的にものごとを見られる脳もある。
そして夢に向かって、いい具合に執着できる。
つまり自由な脳だ。その可能性は無限だ。

一方洗脳された脳やマインドコントロール状態に置かれた人は、視野が狭く窮屈で一つのことしかできない束縛された状態だ。
つまり洗脳は、成功するための脳を破壊することで、ボロボロにしてしまうんだ。
その人の持っている可能性をいびつな目的のために抑えこみ、視野を狭めて考えさせないようにする。

強烈なマイナスの感情(不安、恐怖)と洗脳テクニック

もう一つ脳みそがズタボロになってしまう何よりの理由は、洗脳が、恐怖の感情を利用することにある。
過去のすごいと言われた洗脳は、すべからくそのテクニックを使っている。
恐怖感というものは、人間が生きのびる上で必要不可欠な要素だけど、過度の恐怖感は人間の脳を破壊してしまう。
それぐらいの圧倒的威力を持っている。
つまり、恐怖という猛毒で、brainをwashするのが洗脳だ。

理性も冷静な判断力も知恵も恐怖の前には役に立たない

なぜ恐怖の感情が全てのものにおいて一番洗脳に使いやすいのか?
パブロフの犬で有名なパブロフが直面した、犬の条件反応の実験で起こった事件・事故がそれを物語っている。
食事時にベルを鳴らしていくと、餌を与えなくてベルをチリンチリン鳴らしただけで、犬はよだれを流すという歴史上有名な実験だ。

しかし、それには続きがあって、洪水が実験施設を襲った時、犬達は死ぬ恐怖のあまり、それまでの条件反射を忘れてしまった。
つまり、恐怖は度が過ぎると、それまでの教育や経験を忘れて、洗脳する側の都合の良い脳みそに変えられてしまうんだ。

感情を恐怖によって崩壊させることを洗脳は行うため、社会的にも日常的にも、建設的な脳みそを発揮できない人間になってしまう。
感情が崩壊した人間は、どうなるかというと、錯乱をしてしまう。
その時に、脳に指示を与えるから、聞き分けのいいロボットが生まれる。

仮に洗脳組織から抜けだしたとしても、感情がない人、あるいはいびつな感情を持ってしまった人は、とても生きにくい。
周囲とうまくいかなくなるのは当然だし、エゴも主体的な意志も徹底的に抑えこまれてしまうため、何をやっても苦しみがついて回る。
『自分がない』というのは、何にもまして生き地獄なんだ。

使えない脳になる条件と恐怖

ましてや、超閉鎖的な空間で行われた洗脳ならば、他に情報が入り込まないため、さらに脳みその枠が狭まってしまって、非常に効果的になってしまう。
宗教や国ならば、外部の誰にも干渉されない施設が作れる、それも一般常識から考えたら異常な環境なため、よけい洗脳しやすいのだ。
平気で非人道的なこともできる。
その中で麻痺すればするほど、ありえない行為も人は平気でできる。

さらに、洗脳はやられている人がbrainwashされていることすら気づかない。
脳の視野を狭くして、恐怖で押さえつけて、一過性の脳のみ使わせ、ある一点だけに視野を向けさせるため、多様な脳の思考パターンを必要とされる実社会では脳みそが使えなくなっていく。
メスを使わないロボトミー手術みたいなもの。
カルト宗教組織や偏った国や政府のイデオロギー組織は、自分たちに聞き分けのいいロボットが生まれれば満足で目的を達する。
つまり、その人個々の人格や個性は、組織の目的に比べたら、はるかに下の地位であり、逆にあってはならないものだ。

だから、自我・人格など無下に扱ってもいいわけだから、平気で洗脳ができる。
脳みそが他で使えなくなっても構わない。
たまたま、その組織の外に出ることができた人間であっても、洗脳の呪いはついてまわる。
すべて吸い取られた絞り粕のような脳になっているから、そこに第二の洗脳の悲劇が生まれるわけです。

人は知らず知らず洗脳され、マインドコントロールされながら生きている

さて脳をいい方向に使えるように変える、つまり天才や優れた才能を発揮する脳を作るには、洗脳技術ではあり得ない、ということはわかったことだと思います。
恐怖や抑圧では、伸び伸びとした柔軟な創造力豊かな脳は作り得ない。
カルト教団や共産党独裁国家、ナチス、圧政独裁者は、市井に暮らしている人間にとって、遠い話に感じるかもしれない。

しかし、洗脳といかなくても、身近な例で、脳の可能性を非常に制限してしまう残念な事例がある。
幼少期からの子供の教育だ。

ある種の親は、子供のために、あるいは自分のエゴかもしれないけれど、 子供を天才にするために教育をする。
愛情の行き違い、歪んだ愛、愛なき愛、愛し方の喪失などさまざまな要因があって、恐怖と抑圧の中で子供を育ててしまう。
そのように子供を天才にしようと育てたならば、必ず子供に反動が来ている。

早いときは幼児で、つぎに小学生の時、そして思春期、成人してから、働き盛りになってから、と、常に当人は心に爆弾を抱えていきざるを得ない。
トップ大学までは入れたけれど、心は…

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発言者:岩波英知

1946年栃木県生まれ 東京と大阪で世界最先端の独自の脳内プログラムを開催。 誰ももたらすことができない決定的な脳内体感を体験した多くの有名人や芸能人、医師や経営者にファンが多い 。


自著(奇跡の脳覚醒)より抜粋

脳の魔術師、鬼才と呼ばれる心理脳内コンサルタント。 若い頃より人間の計り知れない可能性に興味を持ち、脳に関する独自の研究を行う。 そして、誰も到達できない脳覚醒技術の開発に至る。 その技とノウハウは世界一と称されており、岩波の脳覚醒セッションには、その凄さと評判を聞きつけたクライアントが世界中から駆けつけている。 また、その技術のみならず、岩波の言葉は多くの人に大きな刺激を影響を与えている。


執筆者・編集者:Dream Art Laboratory 担当スタッフ

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