あがり症のトラウマは無意識に次のトラウマをえぐりこむ
あがり症は解決しようとすればするほど悪化する
ほとんどのメンタルの悩みは過去からのルーツがあって、無意識に抑圧が積み重なっていくことで、どんなに気張っても、もがいた量だけ自力救済が難しくなってしまう流れがあります。
頑張れば頑張るほど悪化し、どうしていいかわからなくなります。
あがり症であり続ける限りトラウマが増え続ける
しかし、あがり症の怖いところは、過去に偶々タイミングが悪く『人前での発表で失敗した、恥をかいた、みんなから冷笑された、バカにされた』という経験そのものがPTSDのようにトラウマとなる。
そして今後似た場面があると、勝手に症状が起きてしまうことだ。
特にあがった場面以外にこれといった悩みがなく生きてきた人でも、ひどい緊張状態が生じてしまう。
子供時代や思春期の時期以外でも、職場において、人前で失敗してしまった心の傷が悪化して、どんどん症状が悪化していく。
職場だけじゃなく、家庭に入っても退職しても子供の学校行事や冠婚葬祭にスピーチで、ただ一度の失敗で、嘘のようにあがり症の呪いに取り憑かれていってしまう。
トラウマがトラウマをさらに引き寄せる
そうなるといくら解決法を考え抜いても、完璧な事前シミュレーションをしても、勝手にトラウマがひどくなり、有無を言わさず最悪の暴君のように極度の緊張を強いられ、己の無力感に絶望する。
あがり症は理屈じゃ起きない。
だから、いくら考えてもあがり症克服を達成することは難しくなる。
至極当たり前の努力で、ますます極度の緊張の悩みが、解決不可能に思ってしまうほど厄介だと気づかされてしまう。
そこに明るい未来はもう存在していないと思ってしまう。
自分が生きている限り、逃げ続けるしかない、逃げられなくなったらおしまいだと思い詰めてしまう。
社会人である限り逃げられない現実
治りたいのにどうやってもあがり症を治せない、精一杯頑張っているのに少しも良くならない。
これだけ時間をかけて頑張っても、どんどん精神的に追いつめられていっている…
その間に「あがってしまったらやばい」という予期不安はますますひどくなる。
憂鬱で憂鬱でたまらない時間が続いていく。
そして人間は社会的動物だから、人の中で仕事をして生きていかなければならない現実があります。
職場だったら会議がある、人前での発言や挨拶がある、プレゼンテーションがある。
しかも社会人としての責任の重圧、断れない立場や地位によって逃げきれない。
そこでますます焦って、頑張ろうとする。
根が真面目で頑張れてしまう人があがってしまう悪夢
もともとあがってしまう人は責任感が強く、意識が高く、能力が高い人が多い。プライドもあり、努力家が多い。接していて本当にそう思う人ばかりです。
しかし緊張は誰でもするものだけど、その緊張を自分で増幅させて劇的に悪化させてしまう方向に持っている能力とエネルギーを駆使してしまう。
だから、現実と理想、本来の自分とそれができない自分とギャップが生まれ、そこでも悔しさと屈辱を味わう。
だから次は絶対に失敗できないと強く思う。
その執着のエネルギーが普通にやることすら不可能な精神状態に追い詰めてしまう。
素晴らしい能力や性格を持っていても、あがらないことだけが人生最大の目標になってしまい、普通の人の何十倍もエネルギーを使って、常に来るべき苦しい場面ばかり考えて対策を取ろうとして、それでもあがり症にがんじがらめになってしまう。
なぜあがり症を克服できないのか?
人間は感情の動物だから、トラウマ、恐怖、予期不安がある限り、人生に一生ついてまわる。
自分にムチを打って、緊張の場数を増やそうとしてもうまくいかない。
話し方教室に通っても、本番とシミュレーションの差があまりにギャップがある。
本番の場面では、いざ逃げようとしても逃げきれないし、失敗も許されない。
一回こっきりその場かぎり限りで終わるものでもない。
職場ではあがりそうな場面がずっと続いていくし、失敗した後のプライド崩壊、人間関係悪化への恐怖や劣等感を考えると、本番は地獄の戦場に近い。
そこでどんなに頑張っても、ひどい緊張をしている最悪な感覚しか拾えない。
まるで敵空母に突っ込むぐらいの心境で場に望んでしまうから、ますます無意識に抑圧をかけ、抱えきれない緊張で潰れてしまう。
頭がパニック状態になったら、すべての理性が吹っ飛ぶ。
そのパニックが第二第三のトラウマを産んでいく。
ここで自分を振り返って冷静に考えてみてほしい。
今まですごく努力してきたけれど、結局トラウマと抑圧を増やしてこなかっただろうか?
あがり症は薬で治るのか?
向精神薬、抗不安剤に頼る方法があります。
薬を飲んでギリギリなんとかなったとしても、もう薬が手放せなくなります。
薬がないと極度に不安になり、依存していく。
しかも、あらゆる薬は飲み続けると、その量では同じ効果が得られなくなる現実がある。
合わない薬だと効果の実感を得られる以前に副作用がひどく、仕事も昔のように100%の力を発揮できなくなる。
脳がぼやけてしまうからだ。
無意識のあがり症のトラウマがえぐられるぐらい刻み込まれたままだと、薬も効かず、かと言って依存を断ちきれず薬の副作用の苦しみも加わる。
そうなると、もともと職場で自由に存分に力を奮いたい夢や希望が、薬の副作用のせいでも障害となってしまう。
だから、あがり症でも神経症でも何でもそうだけど、根本のコアの部分のトラウマや抑圧を破壊解消しなければ、一生同じ悪循環を繰り返していってしまう。
貴重な時間をそれで潰し続け、夢も希望も失われ、将来への絶望へ行き着いてしまう。
あがり症の苦しみ、人生全体の苦しみ
通われているあがり症の多くの方が、その繰り返しを10年、20年、30年と繰り返しています。
そこに年齢は関係ありません。
皆例外なく必死であがり症克服に向かって、もちうる能力とエネルギーを使って頑張ってきました。
その努力とエネルギーを、普通の人がプラスの方向に支障なく発揮できていたらどうなっていたか?
それこそ人生で大成功しておかしくないそれほどのエネルギーを、あがり症があるばっかりに無駄遣いせざるを得ない悔しさがあります。
大きなハンデを背負いながらも、それでも苦しみに耐えながら頑張ってきた。
もしご自分がそのエネルギーを、もっと別な方向に振り分けることができたのならば、今頃どうなっているか想像してください。
大きなことができたはずです。
もともとの能力からしたらわけもありません。
貴方の持っているエネルギーはとてつもない。いい方向に振り分ける方法
それが逆にエネルギーを無駄遣いしている現状を考えると、貴方はすごいことをやり遂げられる人だという証明でもあります。
ここで終わるような人間では断じてない。
だからこそ、心のコアからトラウマを破壊していきましょう。
今まではどんなに頑張っても、緊張が渦巻く抑圧され続けたコアにかすりもしなかった。
自分の力では逆に状況を悪化させ続けていた。
誰も悪いわけではありません。
これからは違います。
心のコアの抑圧とトラウマは、確実に解放できます。
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発言者:岩波英知 1946年栃木県生まれ 東京と大阪で世界最先端の独自の脳内プログラムを開催。 誰ももたらすことができない決定的な脳内体感を体験した多くの有名人や芸能人、医師や経営者にファンが多い 。 自著(奇跡の脳覚醒)より抜粋 脳の魔術師、鬼才と呼ばれる心理脳内コンサルタント。 若い頃より人間の計り知れない可能性に興味を持ち、脳に関する独自の研究を行う。 そして、誰も到達できない脳覚醒技術の開発に至る。 その技とノウハウは世界一と称されており、岩波の脳覚醒セッションには、その凄さと評判を聞きつけたクライアントが世界中から駆けつけている。 また、その技術のみならず、岩波の言葉は多くの人に大きな刺激を影響を与えている。 |
執筆者・編集者:Dream Art Laboratory 担当スタッフ |