不眠症を早い段階で克服すべき理由

不眠（入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、睡眠負債など）は体力、気力、精神力を奪う。
その眠れないストレスにより、別の深刻な症状～例えばうつ病、自律神経失調症、不安障害など～へと波及していきやすい。

不眠が続いた疲労の中で頑張りすぎてしまい、過呼吸や息苦しさなどパニック発作を起こして、パニック障害へと悪化する人もいる。
これらは非常に難治化しやすい症状で、睡眠薬の他に抗うつ剤、抗不安剤など薬漬けになっていきやすい。

だからこそ不眠症の段階で克服すべきだし、睡眠負債となって悪化してしまったとしても、不眠症を解消することで健康的な心と身体を取り戻せる端緒とすることができる。

人間の脳はストレスに晒され続け、さらに不眠による体調不良や精神的疲弊が加わると、常に不安、焦り、憂鬱、不快、イライラの感情に蝕まれていく。
そうなると脳内神経伝達物質の分泌や自律神経の働きも機能不全に陥り、心身ともに先の見えない苦しみに陥ってしまう。

そこに至ると、もはや気力や意識の力や知恵の対策では克服が不可能になってしまう。
楽しい感情や幸福感を味わえなくなり、不眠症だけだった時代のほうがまだマシだと思うくらいきつい状態が永続化する。

精神医療機関で不眠症の段階で問題を解決しておくべきと喧伝されているのも、不眠症は他の症状に派生しやすいからだ。

不眠症慢性化の後に待ち受ける苦しみの未来　睡眠負債

不眠症を根本的に解決できないと、良質な睡眠が得られないまま疲労が蓄積され、気力減衰やモチベーション低下をもたらし、集中力欠如や脳の働きがひどく鈍くなる。
気持ちに余裕がなくなり、神経が過敏になり、心がもろくなっていく。
この脳と心に蓄積された睡眠負債が万病の元となってしまう。

メンタルと自律神経に問題を抱えた多くの人が最初に通るものが、この不眠症に他ならない。
睡眠薬という頼もしい味方がいるが、これも中長期に渡って依存してしまうと、逆に精神的依存、肉体的負荷というリスクが高まる。
一時しのぎをするほど、しのげなくなっていく。

不眠症の苦しみとマイナスのスパイラル　うつ病へ

不眠症の何がきついかというと、睡眠時間が短かったり十分な熟睡感がないと、その日は朝から不快感と倦怠感が続き、体力と脳の消耗で地獄になることだ。
不眠症だと神経が常に高ぶっている（交感神経が勝手に暴走する）から、8時間ベッドにいたとしても疲労感がとれない。
それどころか神経的に疲れた状態で翌朝を迎えてしまう。
ベッドから無理やり起き上がって、ヘトヘトの神経と体で仕事や学校に行くつらさといったらない。

異常な眠気、倦怠感、イライラ、落ち込み、きつさ…。
これらの中で一日過ごさねばならないことを経験していると、翌日の心配ばかりが頭をぐるぐる駆け巡る。
その予期不安が「どうしよう、やばい、何とか早く寝なくちゃ！」という焦りをもたらし、眠ることに気合が入りすぎてしまう。

眠る行為に人生をかけた戦闘態勢で臨んでしまい、もっと体が緊張し、神経が高ぶり、目がギンギンに冴えてしまう。
体がだるくてたまらないのに、脳がサーっと悪い意味で冴えてしまう恐怖感に睡眠恐怖症になっていく人は多い。

不眠症が続くと自然に眠る方法を脳が忘れてしまう　睡眠負債恒常化

不眠ストレスが常態化すると、自然に眠りに入れなくなり、眠る『方法』も脳が忘れてしまう。
誰しも眠ることは本来自然にできるはずで、昔は自分も何も考えずに眠れていたはずだ。

しかし、今は無理やり眠ろうとしたり、悪い思考ばかりぐるぐると渦巻いたり、自律神経の暴走で動悸やイライラがマックスになっている。
これが続いてしまったら、身がもたないことも知っているため、本能のままできる睡眠という行為に異常な緊張感をもって臨み、不眠症を自分でこじらせてしまう。

眠りに執着した脳では、自然な眠りは決してやってこない。

体の力を抜くとか、考えないようしようとか思えば思うほど緊張していく。
眠る瞬間がどういうものなのかわからなくなるし、眠ること、ベッドに入ることすら逆に怖くなる。

「眠ろう、眠らなくちゃ」と思うだけで心臓がバクバクし、恐怖感が出てきてしまうようになる。
至福なひとときであるはずの睡眠が、不眠症の人には見返りのない苦行でしかなくなる。

それは布団に入った時点で、反射的に交感神経だけが暴走し、不快感や焦りや不安が脳に刷り込まれてしまうからだ。
イライラとひどい動悸やぐるぐる回り続ける雑念、心配事が勝手に押し寄せてくる。

こうして神経も体も思考もすべてが眠れない体質になってしまう。
自分でコントロール出来ないからこそつらい。

不眠症対策のために、照明を変えたり、スマホやパソコンを見ないようにしたり、刺激を避けたり、朝日や日光をたくさん浴びたり、散歩したり、枕を変えたり、安眠グッズに頼るけれど、暴走する自律神経だけはコントロールできない。

結局、ストレスや不安、焦りや自律神経のひどい乱れや潜在意識下の感情の抑圧をどうすることもなく、不眠症が長期化してしまう。
そこにはいい感情は一つもないし、日中も体調不良と脳の衰え（集中力、注意力欠如など）しか感じられないから、時間が過ぎるほど難治化してしまう。

なぜ眠れないのか？　不眠に陥る条件

不眠症克服と上手に寝るために知っておくべきことがある。
眠れない時は、眠れないだけの理由がある。
それを知ることで、不眠対策に役立ててほしい。

眠りにくい時の条件とは、

・眠る努力をしてしまう時、意識が眠ろうと思う時。

・寝るような体勢を意図的に作ろうと思う時、眠りに執着している時。

・体に力が入っている時。

・自律神経の働きが乱れている時（交感神経の暴走、動悸）。

・睡眠恐怖症。

・自然に眠るイメージが全く湧かない。

・悩や心配事にとらわれている。

・体の不快感。

・手足が冷えている時、逆に異常に火照っている時。

・体が硬直化している。

・イライラしている時、興奮してアドレナリンが出すぎている時。

などだ。

逆に眠れる時の条件とは、

・眠る努力をしていない、する必要がない、眠ることに執着していない。

・雑念にとらわれていない、何にも考えていない。

・体の力が抜けている、身をだらーんと投げ出すことができている。

・体が適度に温まっている。

・脳が刺激から遠ざけられている、脳や頭皮が緩んでいる。

・眠りに入れるその人なりのイメージを持っている。

・どうでもいいという心境や感覚。

・副交感神経有利の状態。

・悩みにとらわれていない。

・心が満たされている。

・感情的抑圧が少ない。

・体調がいい時。

快眠は眠りの放棄から始まる　眠る努力と執着は最悪な毒になる

不眠症の人は逆説的だけど、眠る努力を一度捨て去らないとだめだ。
決して眠ろうとしてはいけない。

そんなことをして不眠症を克服できた人は一人もいないし、いま不眠症が悪化しているのも、眠る努力をしてしまった末の結末なのだから。

とりあえず目をつぶって、だらーんと力を抜いてほしい。
力が抜けても抜けなくてもかまわない。
抜けた時に脱力感を味わうと体が温まる。
力が入っている時は緊張しているから、体の温度が上がらない。

いつでもどこでもすぐに眠れる条件と訓練、そしてトランス呼吸法のこと

私（岩波）は眠ることがとても得意で、どんな場所でもほんの数分で眠れてしまう。
それは訓練をしたからだけど、ほんの短い時間でも熟睡感が凄い。
だから、睡眠時間が少なくても、人よりもタフに動ける。

眠る努力をしないで、入眠時の感覚をイメージすることで結果的にただちに眠りに入れる。
私の場合は子供時代に遊び疲れてヘトヘトにいい意味で疲れ果てた体の状態を思い浮かべるだけで、自然な入眠していく。
その時、すべての努力をしていない。ただだら～んと感じるだけだ。
眠ることなんてどうでもいい。別に眠れなくてもいい。
ひたすら脱力するだけだ。
ただ無目的に…何にも考えなく、身も心も委ねるだけだ。

何も考えず目を閉じている。
それ以上どうこうするとか、なんとかするという考えはない。
眠るとか眠れないとかそういうのを超越した思考の状態だ。

決して無念無想になろうとしてはいけない。
雑念がぐるぐる回っても、そのままにしておく。
脱力して自分の体の重さ、足とか腕とか脱力した時の重さに感覚的に身を委ねる。
ソファーとかベッドとかに机に身を預けきって、重力的にべたーっとした感じを味わって過ごしていくだけ。
そのまま寝ようともせず、過ごしていくこと以外は何も必要ない。

努力感だの何もない。
朝までこのままで行けばいいんだ、寝ることはないんだ、という感覚だ。

ついでに言えばトランス呼吸法もその心境でやるのが一番いい。
トランス呼吸法をしてすぐ眠れるようになった人はたくさんいる。
ただし呼吸法の時間は眠らないようにして多くやってほしい。

ちなみにトランス呼吸法が進化すると、起きているのに眠っている以上の極上のくつろぎと最高の変性意識状態の中でまどろみ続けることができる。
だから、肉体的疲労が来ても、例えば１０分呼吸法をするだけで、脳も体もスーッと楽にすることができるし、エネルギーを引き出すこともできる。

脳から眠れるイメージを引き出し増幅させる

入眠の際のイメージは大事だ。
例えば、母親におぶられた赤ちゃんがいる、その子は疲れたから目を閉じている。背中で揺られている。
ただ無目的に身を投げだしている。

または、電車に揺られながら座席に座っている。そこに目を閉じ、疲れた体を休めている。
そこには寝ようとか何とかはない。
心地よいガタンゴトンというリズムに身を委ねているだけ。

そういうイメージを不眠症の人はしづらい。
不眠の恐怖や焦りや不快感だけに脳が支配されてしまっているからだ。

だが、体の力が抜けている時はイメージを前よりもしやすくなるだろう。
緩みやリラックスや解放感のイメージを脳に取り戻させなければなんにも始まらない。

いずれにしても意図的に眠ろうとか、こんな考え方をしたら眠れるなんて努力をしないで、理性も知恵も捨てる覚悟が大事だ。
これには訓練の積み重ねがいるけれど、何か不都合や違和感があっても、そのまま維持していこう。

眠るとか眠れなくても関係なく、ただ脱力感と努力の放棄を維持しておくだけでいい。
そこに意味を持たせてはいけないし、結果を求めてもいけない。
そうしたら、たちまち不眠の悪魔に襲われるだろう。

「眠らなくてもいいや」の覚悟が不眠症克服の道を切り開く

睡眠なんてどうでもいいんだと、朝まで眠れなくても、今の考え方で行くんだよという開き直りでやってほしい。
睡眠を捨てきれた人間にだけ、質の良い睡眠が引き寄せられる。捨てられなければ不眠のままだ。

何度も言うけど、眠る努力はやめる、なんとか寝ようとしない。朝まで行く。
眠れなくてもどうでもいい。眠れなくても死ぬことはない。
どうせ眠る努力をしても眠れないのだから、そんな努力を捨ててしまうんだ。

不眠症の人の『寝る』ってことは、眠れることを期待するわけだ。
眠れるように持っていこうとしてしまう。

寝ようとするとあらゆることにチェック機能が働く。
だから考えたり、雑念にとらわれて眠れなくなる。
眠りへの執着の量だけ、不眠症は悪化する。

不眠脳を眠れる脳に変えていく必要性

簡単に眠りに入れるようなショートカットボタンを作るには、脳に理想的な入眠時のくつろぎを焼き付かせることも必要になる。
そして入眠時の思考や感覚の状態のコピーを、すぐパッとイメージで引っ張り出せるようにする。

演技してなりきれると、入眠が得意になり、しかも快眠できるようになる。
努力も意図も捨てて、その感覚に入り込めている、成りきれている状態がベストだ。

トランス呼吸法やストレッチ法を組み合わせるとさらに効果は何倍にも増す。

眠る努力や理性的で理論的な組み立てで成りきれるわけじゃない。
思いこみが重要だ。脳のイメージだ。
脳に焼き付かせる訓練、想像力に転化する訓練を私の施術でできるようになる。

脳が眠りの仕方を忘れて、体が硬直化して、自律神経が暴走している状態じゃ自力では難しい。
まして仕事や学校がある人は、翌日のこともあるから、悠長に何年もかかって不眠症を治そうとしても、現実が許してくれない。

決定的な脳の安らぎと、体の究極の脱力感を私の施術で脳に焼き付かせることができるし、交感神経の暴走も抑えることができるから、以前のような快眠を取り戻させることができるし、睡眠の質を更に深めていくことができる。
ストレスも解消でき、自力でもトランス呼吸法などでストレスを外せるようになる。

感情的抑圧、ストレスの解消、睡眠恐怖症解決、悩みへの執着解消で不眠症を短期に克服

不眠症になった根本原因、悩みの種から解決していかなければ、ストレスに直面したら簡単に不眠症は再発するし、もっと先のうつ病や自律神経失調症にまで悪化していってしまう。

私のプログラムでやることは、根本から不眠症を解決して、二度と不眠に悩まされなくしていくことだ。
悪い感情を抑圧してきて苦悩に苛まれている人の心と脳内と無意識下から処理、破壊していく。
日々ストレスに曝されて機能不全に陥っている脳と自律神経の乱れを浄化していく。
そして正常な働きを取り戻すことができる。

緊張が勝手に起きてしまうメカニズムも沈めてやることもできる。
悩みがあれば悩みの解釈を変えて、ネガティブからポジティブな考え方に切り替えることもできる。

そして眠るにあたっての間違った思考、どうしてもやってしまう睡眠の歪んだ取り組み方を変えていく。
深いトランス状態に誰でも導けるから、脳が昔なんにも考えずに自然に眠れていた頃を思い出させることができる。
それどころか、脳に極上のリラックス感を与えることができるから、イメージするだけで理想的な睡眠にもっていけるようにできる。

このリラックス感は、これまで味わってきたそれとは別次元のものだから、楽しみにしてほしい。

自然な睡眠を忘れ、自律神経が乱れに乱れ、さらに焦りと不安の悪循環に心が飲み込まれている状態では、いくら頑張っても良質な睡眠を取り戻せない。
『何とか眠ろう』と努力する時点でもはや自然ではない。

この悪い流れを完全に断ち切るためには、根本からいい眠りを妨げている原因を解決していかなければならないし、それができるから希望を持ってほしい。

ただ一度の人生、睡眠の状態たった一つで幸福度が大きく変わる

いつまでも睡眠薬に頼りっきりになって、心身ともにぼろぼろになってしまう前に、本来の生活リズムを取り戻そう。
脳に理想の睡眠を思い出させてやろう。

快眠は生きる活力を取り戻させ、脳を活性化させ、いい感情を与えてくれる。
快眠できる人か、寝ても熟睡感がない人か、不眠に苦しめられる人か、睡眠一つでその人の幸福度は決まると言っても過言じゃない。

精神的に強い人はよく眠れるし、だからこそ眠れなくてもタフでいられる。
快眠することでストレスや心配や悩みが遠い記憶の彼方にいってくれる。

人間が本能としてもっている睡眠を取り戻そう。
そして、眠れなかった苦しみを超えて、誰よりも快眠できる脳と思考を手に入れよう。

そうしないと、不眠で苦しんできた分だけ大きな損をする。
一度悩んだのならば、そこまでいかないと人生がもったいない。

人間の脳は優れていて、訓練をすればどんな不眠の人でも快眠できるようになる。
不眠から快眠に大きく転換できた人は実際にたくさんいるから、貴方だって必ずできる。

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