脳はすべてを見ている ~パニック脳を正常化できる人、更に混乱させてしまう人~
パニック時にも、脳はすべてを感じる力を有している
脳は完全に混乱した状態でも、実はちゃんとすべてを感じている。
どんなに錯乱した脳でも、パニックに陥った脳でも、不確かな意識時の脳でも、本当に自信のある声を脳は拾う。
これができる専門家と、相手が混乱した時にあたふたしてしまい、余計パニックを助長させてしまう専門家とでは、大きな効果の隔たりがある。
そしてパニックに陥った時に、自分自身でも強く自分に言い聞かせられる人と、混乱をさらに助長させてしまう人がいる。
特に当事者なら、パニックに陥ったら自信も冷静さも当然なくなるわけで、混乱状態に飲み込まれるのは致し方ないとは言え、第三者たる専門家には混乱した脳を鎮める力は必要だ。
パニックの対応は理論や理性ではすべて無力
心理学的、脳科学的、そして理論的説明なら、勉強をたくさんしてきた人であれば、立派なことを言えるし、それ自体価値のあることだ。
しかし、実践の場では理想通り事が進まない。
特にいざ問題が起きた場合、そんな理論すらパニックの現場で吹き飛んでしまうことがほとんどだ。
そのような人の声には説得力がない。
パワーも鋭さもない。
相手の混乱を抑えようと焦れば焦るほど墓穴をほってしまう。
脳は混乱していても周りの状況をどこかで感じている。
周囲のあたふたした対応を感じると、さらに混乱を助長させてしまうのだから恐ろしい。
脳と感情は簡単に伝染する。
ましてや理性のタガが外れた状況では、双方向的にパニック助長の悪影響をもたらす。
周囲の狼狽はパニック脳をさらに混乱させ周囲に伝染させる
昔見学した中学受験生の勉強合宿があった。
いわば子供版自己啓発セミナーのようなもので、講師が受験生の子供の心を追い詰めてしまい、すっかり錯乱してしまった子供がいた。
しかし、周りの大人はみんなおろおろと混乱している。
みんな立派な経歴の教育の専門家、心理学の専門家ばかりだった。
一人の子のパニックが周りの子供に伝染して集団パニックのように、混乱ぶりが広がっていった。
集団心理の一番怖い傾向だ。
コントロールするべき大人、専門家たちは狼狽するばかりで、それが火に油を注ぐ結果になり、さらにおかしなことになっていった。
私はそれまでの経験から、どんな錯乱した人でも、火に油を注ぐことなく冷静に対応できる経験があり、ピタッとパニック状態を収めることができてきた。
冷静に強い自信を持っていえば、すぐに混乱した人も落ち着いてくる。
パニックが起きても投げておく、騒ぐこともない。
周りが騒ぐと、ますます当人は錯乱していた脳でもちゃんと状況を見ており、もっと周囲の狼狽を吸い上げて混乱してしまう。
よく女子の間で、一人が貧血を起こしたらみんなパタパタ倒れるパニック現象がある。
胆力を失い混迷を深める教師や指導者
必要以上に「どうした!? 大丈夫か!?」とオロオロしながら青ざめた顔で怯えた声で対応してしまうと、本人はもちろん、周りにも一気に伝染してしまう。
専門家や指導者、教師や先生の自信のなさは、どこまでいっても自分にも周囲にも不安を波紋を広げるし、一方で自信がある人の声は、ぴたっと恐慌状態もストップさせてしまう。
最近学校の教師は自信がない人が多い。
あまりにもコンプライアンスやクレームにがんじがらめになって、不安の中で教師をやっている。
だからこそ、生徒は混乱し、先生は自信喪失の中で教育が成り立っている。
とても不幸なことだ。
子供を育てるのも、人に教えるのも諭すのも、すべて「自信」「高度な客観性」だ。
学校の先生に限らず、心理カウンセラー、心理セラピスト、瞑想指導者なども自信、強さ、土壇場での胆力が必要だ。
誰もが自信を持ちたいと思うけれど、考えていたらますます自信喪失になる。
自信と冷静さ、それがある人が一番助けられる
私に自信があるかどうか?
人が混乱した時、私はその場をおさめることができる自信がある。
それはそれまでの経験もそうだし、そうなるという絵を思い描けるからだ。
逆にそれができない人が、下手に深い内面の世界に手を出すと大きな失敗をしてしまう。
人は特に感情が高まった時、しかもそれがマイナスの感情の時ほど、コントロールが難しいケースが頻発する。
そういう時こそ、説得ではない、本当の胆力、胆識が必要とされるだろう。
脳はどんな混乱時にも、聞き分けられる能力を持っている。
誰の声を聞いて、誰の声を聞かないか、ちゃんと選別してもいる。
そこが脳の恐ろしさと同時に、すごさでもある。
ただし言葉や説得では絶対に聞かない。
人の脳は実は理屈で納得するのではなく、言葉を発する者の『感覚』『エネルギー』、言ってみれば魂で納得するものだ。
理性はいざとなったら役立たない。脳のコントロールに必要なものとは?
混乱した脳のとき、自分でコントロールしようとしてもますます混迷を深めてしまうのはそういうことだ。
理性や知恵の力はそこでは何の役にも立たないし、パニックを収める行為そのものが、パニックを助長させてしまう。
これをおさめるのはたった1つ、ゆるぎない圧倒的なパワーとエネルギーと切れ味しかない。
これは周囲の第三者だけではなく、当事者にも絶対に必要だ。
不安や恐怖や焦りの感情に飲まれてもいい。
問題はそこからどう回復するかだ。
誰だって不測の事態が起きる。
土壇場での胆力や胆識こそが、本当の強さをもたらし、本当の安定と安心と強さを運んできてくれる。
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発言者:岩波英知 1946年栃木県生まれ 東京と大阪で世界最先端の独自の脳内プログラムを開催。 誰ももたらすことができない決定的な脳内体感を体験した多くの有名人や芸能人、医師や経営者にファンが多い 。 自著(奇跡の脳覚醒)より抜粋 脳の魔術師、鬼才と呼ばれる心理脳内コンサルタント。 若い頃より人間の計り知れない可能性に興味を持ち、脳に関する独自の研究を行う。 そして、誰も到達できない脳覚醒技術の開発に至る。 その技とノウハウは世界一と称されており、岩波の脳覚醒セッションには、その凄さと評判を聞きつけたクライアントが世界中から駆けつけている。 また、その技術のみならず、岩波の言葉は多くの人に大きな刺激を影響を与えている。 |
執筆者・編集者:Dream Art Laboratory 担当スタッフ |