親から子へ増幅される負の心理的投影
悩みを抱えて大人になった方から見た親子関係
当所の心理・脳内プログラムには、本人が主体性を持って、現在の苦境を打破しようと、多くの人がわざわざ遠くからでも通ってきて下さっています。
その方たちは、どんなに現在、親子関係が良好であっても、必ず例外なく親からの影響について語ってくれます。
特に思春期において精神的に潰れかかった人や、実際にひきこもりになってしまった人、社会人になってバリバリ働く歳になったのに、うつ病や様々な心因性のもので、非常に生きづらくなった人は、そのベースとして、父親・母親との関係が大きいと述べています。
もちろん他人からひどい仕打ちを受けたことや、トラウマが一番大きいにしても、それで潰れない人もいるわけで、なぜ自分たちだけが潰れてしまったかのベースは、バランスが崩れた親子関係である、と結論になる人が多いのです。
そういう人たちの多くが、勉強を頑張ってきて、とても優秀な人が多いのですが、それでも親からあまり褒められたことがない、という人がいます。
例えば、貴方の子供は、親もしくは教師や親戚に、自信を与えられてきたでしょうか?
貴方は子供に実態のない自信を与えてきたでしょうか?
テストの点数のみ目がいって、充分に褒めてやらなかったでしょうか?
努力していい点をとっても、どちらかの親が、さらに追い討ちをかけてしまうと、子供はいつ自信を得られるのか。
追い打ちを掛けることが、子供のためになる時もありますが、もしそのことで、子供がお金では埋められない『孤独』を感じて成長し続けた場合、どうなるでしょうか。
ひどくもろい心になります。
家の外で、
何かうまくいかないことがあったら、すぐ崩れやすいようになります。
大して勉強をやらずに遊び回っていた子供や、勉強した分たくさん褒められ、心に栄養分が行き渡っている子供に比べ、心の怪我をすぐするようになります。
そして悩みを引き寄せる名人になってしまう。
親子関係も家庭環境も子供にとって幸せじゃなかったら・・・
時間が経るごとに、何があっても不安になり、自信を持ちたいと思っても、自分を一番信用できなくなります。
絶対保証があることしかできなくなり、精神的に悪化すると、保証があっても、少しの失敗を恐れて何もしなくなります。
その状況を甘えと見たどちらかの親が、さらに追い打ちをかけるとどうなるでしょうか?
子供は逃げ場がなくなります。
家庭は一番の安全な場所で、逃げ場でもあります。
その場所がなくなると、感情的に無意識に溜め込んだ抑圧のはけ口がない。
それでも子供は何とか頑張ろうとしてもがきます。
しかし、ストレスを解消する場所が奪われていると、心がすり減っていき、遂には限界が来ます。
頭がオーバーヒートを起こし混乱していく。
焦り、苛立ち、不安に常に襲われ、心の不調は身体にも悪影響が出て行く。
気持が優れなくなったり、お腹が痛くなったり、何もしたくなくなる。
これは子供なりの防衛本能だけど、これをやったからといって答えは出るわけではない。
ただの逃避にしかならないし、実際に親の目からそうとしか思えない。
それでも子供は頑張ります。
親の期待に応えるために。
大好きな親に認めて貰いたいからこそ。
でも、その状態のまま頑張れば頑張るほど、もともとガス欠だったため、エネルギーが急速に消え失せて、もう何もできなくなる。
こういうケースが非常に大きいのです。
勉強を一例にとりましたが、色々なものにもこれは適用できます。
自己、自分、人格、存在を認められる機会を得られなかった子供は、その空虚な穴を抱えて生きていきます。
内にその抑圧が向かった子供は、心が歪になってしまいます。
それが不登校やひきこもりとなってあらわれます。
外に抑圧が向かうと、子供は、不良と呼ばれます。
どちらにしても、心がバランスを欠いた状態ですが、もとの発症原因は同じなのです。
親の態度に異常に敏感になる子供
では、なぜ親がそこまで子供を追い詰めてしまったのでしょうか。
決して憎くて追い詰めているわけではない。
愛情があるからこそ、子供が立派になって欲しいからこそ、負荷をかけます。
しかし、鉄は打てば打つほど強くなるが、人には感情があるし、心があります。
その育て方が、ちょっとタイミングが狂ったり、バランスを欠いて、逆方向にいってしまうこともある。
そこで子供がしっかりしていないから、ダメだから、軟弱だから、と一方的に思ってしまうと、子供はもう逃げ場がなくなり潰れる。
それは言葉で出さなくても、ちょっとした態度、空気で子供に伝わります。
一度親の顔色をうかがうようになった子供は、親の一挙手一投足に病的に反応するようになります。
そのような状況の子供は、親の態度に異常なくらい敏感になっている。
少しでも認められたいばかりに、親の様子をうかがうようになってしまう。
そして、あらゆる人の様子をうかがうことに、拡大増幅されて、学校でも社会でもどこに行っても、本人の行動の足かせとなります。
当然、人間関係で疲れるし、うまく築けないため、集団行動、社会行動が苦手になり、他者との比較でもっと自分を追い込みます。
逃げ場になるべき家では、さらに様子をうかがうため、どこにいっても自信を失い、焦りで自滅していくのです。
親が余裕が無いと子供はもっと心の余裕を失う
親の愛情は認めますし、それはそれで掛け値なしに素晴らしいことなんだけど、そういう親の多くが、自分自身に余裕がなかったり、かつて余裕が無い育てられ方をしてきたというものがあります。
自分自身は、それでもなんとか社会的にやっていけるからこそ、または苦難を乗り越えた経験があるからこそ、子供もそうだと思ってしまう。
またそういう強い存在になってほしいと願います。
これのどこに非難されることがあるでしょうか? 全くありません。
ないのだけれど、ただ忘れてならないのは、余裕のない親が育てた子供は、輪をかけて余裕がなくなる、という事実です。
知らず知らず、余裕のない状態という枷を伝染させながら、負荷をかけてしまう。
そこにズレと歪みが生じていきます。
親の余裕の無さは、
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親のこれまでの半生が問われる時と無意識の厄介さ
子供を悩みから救うためにやらなければいけないこと、親の役割
発言者:岩波英知 1946年栃木県生まれ 東京と大阪で世界最先端の独自の脳内プログラムを開催。 誰ももたらすことができない決定的な脳内体感を体験した多くの有名人や芸能人、医師や経営者にファンが多い 。 自著(奇跡の脳覚醒)より抜粋 脳の魔術師、鬼才と呼ばれる心理脳内コンサルタント。 若い頃より人間の計り知れない可能性に興味を持ち、脳に関する独自の研究を行う。 そして、誰も到達できない脳覚醒技術の開発に至る。 その技とノウハウは世界一と称されており、岩波の脳覚醒セッションには、その凄さと評判を聞きつけたクライアントが世界中から駆けつけている。 また、その技術のみならず、岩波の言葉は多くの人に大きな刺激を影響を与えている。 |
執筆者・編集者:Dream Art Laboratory 担当スタッフ |