不登校・引きこもりの子供の 心の闇と根本的解決の必要性
不登校(ひきこもり)の子供の心の中(脳内・無意識)にはどんなマイナスの心理と思考が渦巻いているのか
※これがもちろん子供の心のすべてではありません。あくまで一例です
柔軟に個別の心理について対処していきます
子供の心のトラブルのゆがみ
子供は、何か問題があった時、理性的に冷静に物事に対応できません。
それが子供の特質だからでもあるけれど、すぐに感情的に不安や恐怖に飲み込まれてやられてしまいます。
つまり、親がどんなに理性的に言い聞かせようとしても全く意味を成さないどころか、子供の逃げ場を奪い、頭が混乱させ、自分でも親でも学校の教師も誰もコントロールできなくなるのです。
とはいえ、子供自身、集団(学校など)の流れから一度落ちてしまうと、もう自分がみんなと同じ流れには戻れないと無意識で自覚してしまいます。
子供にかぎらず、人は皆社会的動物であり、他人と比較してしまうからです。
将来への漠然とした不安は子供であっても逃れられず、学校に通う期間だけの問題じゃなく、子供はその後の先まで感じざるを得ないのです。
学校は3年だったり、6年だったりするけれど、その先にもずっと自分には人生が続いていきます。
でも、周りの人とは違って、マイナス方面を心に抱えたままだと、自己嫌悪に陥り自信喪失を感じやすい。
大学、就職、友達、恋愛、人間関係、社会……
そうすると「自分は何も出来ないんだ」という設定を自分にかけてしまい、自信喪失の世界で生きてしまう。
常に何をやるにしても恐怖になり、不安を毎日感じて生きなくてはいけない。
逃避することが唯一自分の崩壊を食い止める方法になるから、どんどん殻に閉じこもってしまう。
経験するあらゆるものごとを、その世界から猜疑心と怯えた心で見てしまう。
ということは、ジレンマや不安を増幅させ、ますます周囲とのギャップを感じる。
そうして、終わることのない悪循環でもがき苦しんでしまう。
常に心の不安に直面せざるを得なくなる。
でも、それは生きる上できついし嫌な感情だから、子供はある方法で対処しようとします。
逃げ場と安息地と絶望
現状の苦しみ、将来への不安と恐怖を子供なりに認めて生きることは、あまりに不都合です。
感じてはいるけれど直視したくないため、どうにか逃れようと必死で努力します。
しかし、心の抑圧のはけ口がないから、どんどん心が追いつめられるだけに終わる。
結局逃げ場は家の中、部屋の中だけになってしまう(しかし安息地ではありません。無意識に渦巻く不安からはどこにいても逃れ得ません。一番マシな場所というだけ)。
そこを親なりの正義と子供のためという愛情で、逃避先からどうにか出そうとします。
これは親としては当然とってしまう行動ですが、最後の逃げ場を破壊されることを極度に子供は恐れます。
その時には、もう子供は、混乱して自分の心がわからなくなっている。
親の視点から見たら、支離滅裂でおかしなことを言っているようだけど、子供にとっては、自分を維持するためのギリギリの対策として、親に反発したり、わがままを言ったり、めちゃくちゃやったりして、必死になる。
親はそこまで追い詰められているなんて考えても見ないため、そこも子供はショックを受けます。
そして、無意識レベルから子供は混乱しているため、いくら正当なことを理性の部分で説き伏せても、ますます親子間の溝が深まり、不登校・ひきこもりの問題は複雑化してしまいます。
どんな名カウンセラーでも、理性や説得はきかなくなります。
いくら上手に説き伏せたとしても、本能とリンクした子供の怯えや不安には通じない。
それどころか、逆に攻撃性や暴発、或いは内面的な抑圧を肥大化させてしまいます。
子供は子供なりに将来のことを感じていますが、圧倒的に今この瞬間の不安から逃れる一心で、何も見えなくなっています。
聞く耳も持てず、さらに自分の無意識の混乱を伝える術も持ち得ません。
終わりのない悪循環と問題解決の先延ばし
それでも、親なり周囲なりが逃避先までも潰しちゃうと、子供はもう逃げ場がないから、ますます精神的にボロボロになる。
子供は唯一の「わかってくれる存在」「わかって欲しい存在」の親から、そういう仕打ちをされたら、人間不信はマックスに達し、親の言うことに耳を傾けなくなります。
親子関係に不信感が芽生えたら、他人との人間関係がうまくいくはずがありません。
「どうせわかってもらえない」「どうせ自分の気持ちなんかわかる奴なんかいないんだ」と絶望にさいなまれていきます。
孤独と絶望と不安の中で一日中過ごすことになります。
その間、社会性や対人スキルは一切身につきません。
勉強が遅れるのはまだいいです。
いくらでも後々挽回が効くことだから。
しかし、心は、その時の傷が、一生その子供の人生を左右します。
悪い方向に・・・。
たしかに、子供なりに様々なことを感じて生きてはいますが、建設的じゃないことがほとんどで、自身を卑下することばかり。
社会性がないことを自覚しているため、社会に出ることを極度に恐れるようになりますが、無理に出たとしても自信がないため潰れてしまいます。
多くの子供が、この悪循環をずっと繰り返して、年齢だけを積み重ねてしまいます。
そこで更に親が焦り、
表に出そうとすると、こちらも悪循環で問題を悪化させていくだけです。
親の心の余裕の無さは、子供の心の余裕の無さにも影響を肥大化させて与えていきます。
こうなった子供の心が立ち直るには、こういう悪条件下でも、親の心に余裕を持つことが大前提となりますが、普通は追い詰められた親が子供をますます追い詰めていく悪循環の渦に家庭そのものが呑み込まれていくのです。
親だからこそ子供の心を救えない、しかし親だからこそ子供にできることがある
逆に、子供のわがままを聞いていれば、引きこもりや不登校から、脱出できるかというとそう簡単でもありません。
それらを繰り返しやりながら、だんだん先細って来てしまう。
だから、子供にワガママを何でも言わせても答えは出ない。
でも言わせなかったら、感情の抑圧のはけ口がなくなり、完全に潰れちゃう。
そんなジレンマを親も子供もみんな抱えて、ずるずるずるずる二十三十四十と過ごしていってしまうケースがたくさんあります。
子供も抑圧によるうつ状態、親も抑うつ状態になったら、もう這い上がるためのエネルギーが家庭から消え失せてしまいます。
そのために、私のような潜在意識や脳内のコンサルタント、不登校問題の専門家が必要になる所以です。
親は、子供に一番近く愛情も一番ある存在ですが、だからこそ灯台もと暗しになっています。
そこで冷静さと客観性が必要になります。
前に言ったように、親自身がこの苦難に対して、大きく成長、あるいは変化していく必要もあります。
試されているのは不登校の子供ではなく、実は親だったりするのです。
親のそれまでの人生、思考、覚悟、人生哲学に至るまで問われています。
目先の子供への対処に四苦八苦するよりは、まず親自身が、自分を見つめなおすことが大事になります。
それも、一人では盲目的になっているため、客観性を与えてくれる人の存在が必要でしょう。
悪い親からは、社会的に、あるいは内面的に病んだ子供が育ちます。
良い親からも、いい子供が育ちますが、矛盾を抱えた子供が育つこともあります。
それほど親子関係は難しいところがあります。
子供は親に絶対的決定的永続的影響を受けて、良くも悪くも成長していきます。
親が自分の悩みの部分を子供に見せなくても、心の無意識は隠せるものではなく、知らず知らず影響を与えてしまうものなのです。
目先の対処よりも根本的解決を
さて、子供は不登校やひきこもり時に、子供なりの『価値観』をつくりあげてしまう。
それこそ、自存自衛のために、
先に何とか生きるために。
とはいえ、一般の普通の元気な人の価値観とは違うマイナス方面のものが多く、独自の価値観と固定観念を持っています。
それはちょっと歪んでいて、生産的でも主体的でもないため、ますます集団や社会に順応できなくなってしまう。
だから、ただ表向き不登校が終わり、登校再開できたから、すべて解決という単純な問題ではなくなってしまいます。
無意識や根本の問題に無理矢理蓋をして見ないことにしても、再び学校か社会で潰れてしまうケースは非常に多いのです。
もっと根本的に、子供がどんな状況でも頑張って生きていけるようにならなくては、今度は不登校問題じゃなく、うつ病とか社会不安障害など別の厄介な問題に対処しなくてはいけなくなります。
また内に向かえば自傷行為や摂食障害、外に向かえば暴発的な行動となります。
安易に向精神薬に頼ってしまうようだと、今度は薬の副作用とも闘わなくてはいけなくなります。
また減薬も副作用と離脱症状が難しくしてしまうケースも出てきます。
逃避のための薬物使用だと、かつて部屋に閉じ困ったのと同じく、薬に逃げ場を求めてそこから出ようとしなくなる恐れがあるのです。
社会性やコミュニケーションもまともに得る機会がますます遠のきます。
だから、潜在的な問題の本質を洗い出して処理して、整理させて脳に入れ込んでいくことで、「何年、何十年経っても変われない心」から脱することができます。
その根本的な克服をやっていくのが、当プログラムの主眼でもあります。
脳に整理をかけることで、子供は心のバランスと取り戻し、余裕が心に出てきます。
それがないと建設的な思考や行動は決して生まれません。
ただし、です。
完全に心が飲まれている子供は、そういうプログラムを受ける事自体、学校が行けないように、通えないのです。
大人だったら、「もうこれ以上はやばいし逃げ場もないから、なんとかしなくちゃいけない!」と自覚して、主体的にプログラムを受けることができます。
しかし、子供にそこまでの主体性をもつことは難しいのです。
あるいはとても時間がかかります。
己の内部の心の処理をしていくため、子供本人が、自分と過去の悩むルーツを見る意志がなくてはいけないため、まず始めなくてはいけないことは、一番近くにいる親が変わることで、子供も「親が変わっていった、それなら自分も変われるかも」という自覚をさせることが大事になってきます。
決して、私は変わった、とポーズを見せていけません。
子供は騙せません。
そして親の心の中も隠しきれるものではありません。
変わるといっても、白が黒、赤が青になるということではありません。
子供にいい影響を与えるために、親は子供のことを常に心配して見守るよりも、自分自身のことを、自身の人生を子供関係なく構築していくことが必要です。
前にも言ったように、子供は親の半生と精神状態の鏡です。それも拡大鏡です。
もし子供が歪んでいると感じているなら、それは親がほんのちょっと歪んだ部分があるから、肥大化して子供に影響を与えてしまったのかもしれません。
あるいは、人間は長所は短所になり、短所は長所になる、と言われるように、親の長所が、子供にとっては、短所として拾ってしまったのかもしれません。
私は何も親が悪いと言っているのではなくて、それぐらい親子関係は微妙で繊細なものがある、ということです。
親は子供だからこそできないこともあるけれど、親だからこそ子供にできることは、どんな人間よりもあるのです。
だからこそ、私は親の支援プログラムに重点を置いています。
目の前の問題だけじゃなく、もっと根本的なこと、もっと先を見据えた解決方法を模索していきましょう。
当不登校/ひきこもり克服プログラムは、目先だけの対症療法はしません。
今回、子供のメンタル面のトラブルは、自分の幼少期からの自分の人生を神様からつきつけられていると言っていいかもしれません。
親が変われば、子供は必ずいい影響を受けます。
子供は親の心配な眼差しが負担でたまりません。
もし親自身がたくましく生きられるようになったのならば、子供も自発的に変わるエネルギーを拾ってくれます。
そして、親の心配症は子供の自発性を奪い去っていくことは確かです。
発言者:岩波英知 1946年栃木県生まれ 東京と大阪で世界最先端の独自の脳内プログラムを開催。 誰ももたらすことができない決定的な脳内体感を体験した多くの有名人や芸能人、医師や経営者にファンが多い 。 自著(奇跡の脳覚醒)より抜粋 脳の魔術師、鬼才と呼ばれる心理脳内コンサルタント。 若い頃より人間の計り知れない可能性に興味を持ち、脳に関する独自の研究を行う。 そして、誰も到達できない脳覚醒技術の開発に至る。 その技とノウハウは世界一と称されており、岩波の脳覚醒セッションには、その凄さと評判を聞きつけたクライアントが世界中から駆けつけている。 また、その技術のみならず、岩波の言葉は多くの人に大きな刺激を影響を与えている。 |
執筆者・編集者:Dream Art Laboratory 担当スタッフ |